DETAIL 掛川お茶の旅 ~島田茶~
「ヘルシーでおいしい」
近頃日本食は海外でもポピュラーになりつつある食事スタイルです。
その日本食になくてはならないもの、『緑茶』です。
実家にいるときは、
食後はいつも緑茶、来客が来た時もきまって緑茶、冠婚葬祭の時も緑茶。
なんだかんだ、家族がそろうと緑茶を飲んでいました。
そんな日本人のライフスタイルになくてはならない緑茶をもっと知りたくて、
お茶のプロフェッショナルのもとへ行ってまいりました。
お茶生産量日本一を誇る静岡県は掛川市!!
静岡生まれの私にはとてもなじみの深い場所です(^^)
さすがお茶の町です。駅ではお茶がお出迎え。
今回はお茶のセレクトショップ 日本茶専門店IPPUKU を営む(株)あらまほしの戸田さんにお茶農家さんをご紹介いただきました。
掛川駅から車で30分。
お世話になるのは島田市にある杉本園さん。
杉本園の杉本さん。
今回お世話になるお茶のスペシャリストです。
とてもお話が面白く、朗らかなお人柄。
そもそも緑茶っていろいろあるけど、何が違うの?
味の違いって産地で変わるの??
ひとくくりに緑茶といっても、種類も産地もいろいろありすぎて、
素人の私はわからないことばかり・・・・。
まずお茶の種類についてですが、
普通煎茶、深蒸し茶、玉露、抹茶
製法によってこのお茶種類は変わってくるそうです。
掛川茶の種類は『深蒸し茶』
杉本さんがつくるお茶は、島田で作っているので、島田茶になります。
その島田茶も深蒸し茶になるそう。
通常の煎茶よりも蒸す時間が長いのが特徴で、お茶の味が抽出しやすいので水出し茶にも使われます。
そんな深蒸し茶ですが、からだにやさしい成分が多く含まれているんですよ。
ビタミンCが豊富なため、肌に弾力を与てくれます。
ウィルス感染への抵抗力を高めてくれます。
もちろんノンカロリーなので、ダイエット中の方には本当にお勧め。
あと、聞いてびっくり。掛川は全国でがんの死亡率が一番低いとか。
緑茶カテキン類が発がん作用の原因を抑える効果があるそう。
そんな医者いらずの島田茶、こうして生まれます!
わーいわーい
山の斜面に敷き詰められたお茶畑!!
空気がおいしいです。虫もおおいです。さっそく5か所蚊に刺されました!
こうゆう場所大好きです。実家が懐かしい…
さすがにお茶の香りはしませんね。
ここではやぶきた茶とさやまかおりという品種をつくっています。
これがお茶の葉。
一見普通の木のようです。
葉っぱ、食べてみましたが、ほんのーーーりお茶の風味が残るだけで、
あとは苦味のある葉っぱでした。
これがあのお茶の味になるなんて本当に不思議。
収穫の時期に専用の機械で刈ります。
山の斜面なので、結構危ないんです。
一昔前まで、死亡事故も何度かあったそう…
そしてこれ、なんだかわかりますでしょうか。
静岡生まれの私も初めて見ました。お茶の実です。
このお茶の実からだすオイルは、美容にも良いそうで、化粧品会社の方がたまにとりにくるとか。
そしてそして、一番おどろいたのが、この白い物体。
実はごまをまいてあります。
雑草の分解を速めてくれるそう。
無農薬畑ならではの工夫です。
お茶畑を存分に堪能した後は。
ここがお茶工場。
ほんのりお茶の香りがただよいます~
専用の機械がびっしり。
3つの農家さんがここを使うそうです。
新茶の時期(5月)は新茶の新鮮味を壊さないよう、寝る間を惜しんで作業を行います。
この写真の左に見える部分に
収穫したお茶の葉を入れ、蒸していきます。
その後、この機械にお茶の葉を流し、乾燥させていきます。
そして、別の機械で乾燥させていきます。
そしてまた次の機械に入れて乾燥させます。
お茶っ葉に水分が残っていると、カビが生えてしまうそう。
(乾燥は私の大敵ですが)お茶にとってはこの乾燥の作業はとても大事なのです。
いやいや、初めて見るものは面白い。
そしてここでお茶の葉を細かくしていきます。
おおきな筆のようなものですりつぶすような感じ。
ここでやっと普段見慣れているお茶っ葉になるのですね。
以上のような工程を約14工程行った後、お茶っ葉は包装され出荷されていきます。
さて、ここで毎回恒例の、『あなたがこの仕事を続ける理由』
今回も杉本さんに尋ねてみました。
もともとご両親がお茶農家だったからなりゆきで~みたいなことを最初はおっしゃっていたのですが、
知りたがりの私、そこでは終わりません。
杉本さんはもともと東京で働いていたそうです。
「地元が嫌で東京に来た」
(その気持ち私もとってもよくわかります。)
ですが東京で働く傍ら、やっぱり実家のお茶農家のことは気になります。
そこで、東京での販売のお手伝いをしていました。
販売を行う過程で、農薬アレルギーのお客様と出会う機会が多々ありました。
杉本園のお茶はオーガニックですので、そんな方にもお勧めできる商品です。
「久しぶりにお茶を飲めた」
「本当においしい」
「やっぱり緑茶はいいわ。ほっとするの」
お客様のその声が何よりもうれしくて、自分が継がなくてはこの人たちにお茶を届けることが出来なくなる。
そう思った杉本さんは、おもいきって仕事を辞め、静岡に帰ってきました。
お客様の声は、杉本さんにとっての使命感や責任感を作り出しているのです。
誰かのために、使命感をもって仕事をする杉本さんとお会いできて、私自身とても刺激になりました。
人の生き方を知るって何よりも勉強になりますね。
この杉本さんがつくるお茶を、もっと多くの若い人たちに飲んでほしい。
それが私たちの想いです。
今、ペットボトルの普及により、急須のない家が増えています。
もちろんペットボトルのお茶は手軽でおいしいです。
しかし、お茶本来のおいしさとお茶の栄養効果は、急須で飲んだお茶の方が何倍も価値が高いそう。
今ではこんなかわいらしい急須も。
お茶でいっぷく
そんな時間を1日の中で30分つくることで、忙しい毎日にすこし余裕を感じられるかもしれません。
緑茶でアフタヌンティー
緑茶でお茶会
緑茶で家族団らん
緑茶で映画鑑賞
同じ静岡生まれとして、日本人として、
もっとお茶を楽しんでほしいとこの掛川を訪れて強く思いました。
みなさまも、美容や健康に効果的な緑茶を飲んで、
すてきなティータイムを過ごしてみてはいかがでしょうか!